NEW ENGI 山田錦 純米【7】2023BY、発売です!
はじめての自家栽培山田錦でつくった、NEW ENGI シリーズの新商品です。
米づくりの経緯は
こちらもご覧ください。
※こちらは火入れ版の商品です。
一切の農薬をつかわず、ビール醸造ででる麦芽粕をつかった自家製堆肥を主とした、有機肥料の使用も最低限に抑えた、自然な農法でつくった自家栽培の山田錦100%。
精米歩合は75%ですので、シリーズ初の ⑦ となります。
わかりづらいですが、水引のデザインも7角形。
西洋でも仏教でも、七福神とかでも、7は縁起のいい数字。
縁起といえば、わが「縁喜」の「喜」は「㐂」と書くことから、7は一番象徴的な数字かもしれません。
ちなみに、水引の下の穴は、三つの7を表現しているというのは、ラベルのデザインについて説明した通りです。
金紋錦、山恵錦と、自然な農法で自家栽培したぼくらの米で NEW ENGI の 55%、65% 精白の酒をつくってみて、期待以上にキレイで力強い酒ができたこともあって、より米の力を表現するために、より削らない酒をつくることは念頭にありました。
そこに、この山田錦の栽培が非常にうまくいったことが重なり、まずは山田錦で最初の ⑦ をつくることに。
ラベルの水引は、銅色。
山田錦が金紋錦の親に当たることもあって、やはり箔の関連で、より力強い感じを表現しようということで。
酒米の王様といわれる山田錦。
つくってみて、その実力を思いしらされました。
味わいに、ふくらみというか幅というか厚みというか、うまく言えないけどそういう感じが明らかにある一方で、決して重いだけでなくキレがいい。
一本調子でなく、いろんな味わいが調和する複雑さも。
そんな山田錦の力に75%という精米歩合が相まって、他の山恵錦や金紋錦の NEW ENGI にくらべると、しっかりめの印象です。
しっかり完全発酵をした結果、たぶん、辛口っていっていいのでしょうが、薄っぺらい辛口ではなく、力強さとキレのよさ、そしてぼくらの米ならではのキレイさを併せ持つ辛口になっているかと思います。
火入れ版は、アルコール分 15%。
もちろん、しぼってすぐに瓶詰めをして瓶燗火入れをして急冷後、定温貯蔵・熟成をしてのリリースです。
きれいな酸で、力強くも軽快な爽やかさすら感じる味わい。
皮をむいた巨峰、バナナに加えてライチのような印象も。
お燗をしてみると、酸の印象が心地よく、一層軽快な印象になったのには驚きました。
結構高めの温度のお燗も、お試しいただきたいです。
提供温度にもよりますが、ワインでいえば赤ワイン的な性格もある酒質かなと。
脂が乗った刺身とかはもちろん、魚の煮付けとか、肉料理とか、しっかり目の食べ物とも楽しんでいただけると思います。
もちろん、今後の熟成による変化にも期待大です。
長くなりましたが、最後は価格について。
山田錦は、通常、他の酒米にくらべて買うとだいぶ高いです。
だから、山田錦の酒は、一般的に他の酒米の酒よりも高めの値付けが多いです。
一方で、ぼくらは、同じ手間で、同程度の収量であれば、米の「名前」で価格を変えることはしないでおこうと思っています。
ですから、同じく山恵錦も金紋錦も同じ価格設定ではじめています。
今回も、だいぶ議論しましたが、同じコンセプトでいこうということで、ぼくら的には相当がんばった価格にしたつもりです。
ですから、NEW ENGI シリーズでは、最も低価格となります。
ですが、黒っぽくざらざらした十割の田舎そばが、真っ白な更科そばに負けない魅力があるように、シリーズの中心にもなるいい酒ができたと思っています。
たくさんのみなさんに、是非飲んでいただきたい。
そして、おかわりしてもらえたら最高にうれしい。
みなさんのご感想も、どうかお聞かせください。
どうぞよろしくお願いします。
精米歩合 :75%
日本酒度 :+5
酸度 :2.1
アルコール分 :15度(15.3度)
栽培エリア :沓野
採水地 :長野県下高井郡山ノ内町